〔通勤本〕車内での笑いは誤魔化せばいい『ツチヤの口車』

お勤めの皆さま、通勤おつかれさまです。取手から都内に、片道1時間通勤をしているうさプリンです。(長いか長くないかは、捉え方次第)


通勤中は主に読書しているとお伝えしていましたが、電車の中で読む本って意外にチョイスが重要なのではないかと思うのです。(そうでもないという方は、貴重なお時間いただきありがとうございました)


「デキる人が行っている●●な習慣」みたいな自己啓発本とか、濃厚すぎるラブシーンがある小説とかも、覗かれたらけっこう恥ずかしい。もちろんカバーは必須ですけど、がっつり見られるというハプニングにも、大事故にならないものが好ましいですよね。


ということで、最近わたしが読んだ、通勤にお勧めだなと思う本をご紹介してみようかと思います。


土屋賢二『ツチヤの口車』


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土屋先生を読み始めたきっかけは、ミステリ作家の森博嗣先生と仲良しであるということを知ったから。


土屋先生は、哲学者であり、お茶の水女子大の名誉教授です。学部長を勤めていた当時のことを書いたエッセイがこちら。哲学、というと何やら難しそうなイメージですが、ご安心ください。


すごく簡単に言ってしまうと、土屋先生が校内(教授陣、学生、助手にまで)や家庭(というか奥さま)で、だいぶぞんざいに扱われている日常についてのお話です。


この本に限らず、土屋先生のエッセイって、基本的にそれなんですよね(笑)


本当はすごい先生なのに、ここまで自虐的(とも言い切れない。ブラピに似てるとか言ってるし、きほんポジティブ)なエッセイになるとは。。


たとえば、表彰を受ける式典で黒のスーツで決めて行ったのに、式の途中で全く合わない白のソックスを履いてきてしまったことに気づき、撮影陣にバレないようにズボンをずり下げて誤魔化そうとした話とか。(しかし、ずり下げすぎると、シャツからパンツが透けて見えてしまうという葛藤とも闘う)


土屋先生の独特の巧みすぎる話術に引き込まれ、通勤の乗り換えで中断されたとしても、またすぐに戻れてスイスイと読めてしまう一冊。


もれなく面白くて吹き出しそうになりますが、風邪のフリをしてゴホゴホと咳でもすれば大丈夫!(結局、通勤に向いてないのでは)










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